こはるびより

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東ウクライナ危機を追って

 

 

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 ウクライナへ留学に来て8ヶ月が経った。現地の学生たちともすっかり馴染んで、先日ロンドンへ行ったときにはクラスメイトから「一人で海外行けるの?」と心配されてしまったほどだ。留学生であることを忘れられてしまったのか、わたしにとってはウクライナも一応海外なのに。(笑)

 

 それでもやっぱり自分がローカル人ではないことを思い出す瞬間がある。

 

 ウクライナ危機について触れるときだ。

 東ウクライナ危機とは、旧ソ連諸国との関税同盟とEUとの協定の2択で揺れていたウクライナで起こった一連の騒動のことを指す。2013年末から2014年2月に起こった大規模デモユーロマイダンでは80名以上の犠牲者が出たほか、当時の大統領は亡命。

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さらに混乱が続いていた翌月にはクリミア半島が違法にロシアに併合され、2018年現在も東ウクライナの地域で紛争が続いている。

 

 わたしは国際関係学部で国際法と東欧の政治を横断的に履修しているけれど、どの科目もこの東ウクライナ危機に結びつく。というよりは、教員があえて意図的に繋がるように講義を設定しているように思う。

 

 それ以外でも、大学に進学した理由を友達にふと尋ねたときに「兵役から逃れるため」と返ってくることもあったし、ウクライナのニュースについて話そうとしたら「戦争のことばかりで悲しくなるからニュースは見ない」と言われて驚いたこともあった。

 

 そんなときわたしはこれ以上踏み入るのはなんだか不謹慎な気がしていた。

 

 けれどある授業でクラスメイトがした

 

「国際社会から東ウクライナ危機が忘れられないためにはどうしたらいいですか?」

 

という質問がしばらく頭から離れなくなってしまった。

 

 東ウクライナ危機はもはやロシアとウクライナだけで解決できる問題ではなく、ドイツやフランスが仲裁となり交渉(ノルマンディー方式とよばれる)や東ウクライナ地域の紛争の停戦を解除の条件に経済制裁を行なっているが4年が経とうとしている今でも停戦には至っていない。

 経済制裁の効果を図ることは難しいと言われていてどれくらいの効果があるのかと聞かれるとわたしには答えられない。けれどこれまで何回も経済制裁の期限が延長されていて、効果的とは言えないような気がしている。どころか全体で行うからこそ強い意味を持っているEUからはそれが崩壊しそうな動きが垣間見える。

 

 それからウクライナは日本でほのぼの育ったわたしには驚くことばかりの国だ。例えばウクライナ外交政策に関する授業を履修していてそこで教わった話したが、ウクライナ危機が起こる前に観光業を活発化させようと外国人向けに首都キエフを紹介する動画を製作したらしい。……が、残念なことになんとウクライナ語オンリー!ロシア語やポーランド語に似ているとはいえ、なかなか素人が理解するのは難しい。外国人がターゲットでしょ、何してるんだよ……

 結局その後英語の動画が製作されたらしいが、なんと製作元はアメリカ。国家予算が少ないウクライナではありがちな問題らしい。

 

 東ウクライナ危機についてはNPOが運営する数カ国語の翻訳付きのメディアがあるが、残念ながら日本語はない。

 

 ウクライナで国際関係学を勉強する数少ない日本人として(今年は多分ひとり)、東ウクライナ危機を終結させるためにできることは現地で感じたことをこうやって書くことだろう。わたしはロシアへは渡航した経験がなく、ウクライナ側の主張に偏ってるかもしれないし、そもそもアホ大学の学部生だからもしかしたら感情に任せた意見をしてしまうかもしれない。それでもこのままウクライナ危機が忘れ去られてしまうよりはずっといい。

 

 本当はここからユーロマイダンの舞台となった独立広場の現在の様子について書こうとしていたけれど、予想以上に長くなってしまったので一旦ここまでアップします。楽しみにしていてくださった方がいらっしゃればすみません…!